灰と幻想のグリムガル観た。
いわゆる異世界モノはあまり得意ではなく、そんなに手をつけないのだが、ネットでのレビューを見ていると、隠れた名作的な扱いをされており、興味を持ったのが、
ネットフリックスで配信されており、3日間ほどで完走。
ひょんな事から異世界に飛ばされてしまった一般人の主人公(チート能力持ち)、あまり苦労せず都合よく進むストーリー。
異世界に飛ばされる系のアニメにそんな印象を持っていたのだが(間違ってたらごめんなさい)、灰と幻想のグリムガルは想像していたのとは違っていた。
まず全員が元の世界で自分が何者であったかという記憶が一切無くなっている。(理由は説明されなかったが)
なので元居た世界特有の知恵や能力を使って状況を打破する展開は無い。スマホ等は一切登場しない。
そして主人公は至って普通の人間。
誰からも仲間に誘われず、溢れた者同士でパーティー(6人組)を組む。
そのパーティーのメンツも、確かにこれは溢れそうだなといった面々。
唯一リーダーシップを取れる者が一人おり、そいつが中心となって冒険を始めるって感じ。
戦闘になると雑魚キャラの象徴でもあるゴブリン相手に手こずりまくる。
そりゃあ自分たちがいるこの世界から、FFやドラクエ的な世界に飛ばされたら、装備があったとしてもゴブリンなんかと戦えるわけ無いよな。っていうなかなかのリアリティ。
パーティーの仲間達も昨日今日会った奴らだし、別に仲良しってわけじゃ無い。
そこもなかなかリアリティのある人間関係。
会社だって、学校だって、近所付き合いだって、関わる全員と気が合うわけじゃ無い。なんて事を考えてしまう。
決して順風満帆にはいかないストーリー。
そして物語の進行は非常にゆっくりとした展開。
サクサクっとモンスターを倒して、次のダンジョンに向かうなんて事はない。
しかしその分丁寧に物語が進行していく。
背景は水彩画タッチで描かれているのだが、それがミスマッチにならず、キャラクターとも相まって美しい映像に仕上がっている。
こんな感じ↓
放送から数年経っており、完結もしていないので、続編が製作されるならチェックしたいと思える。
もし本当に普通の人間が異世界に飛ばされてしまったら、、、この作品が一番現実に近いのではないか。
スバルのように死に戻りや圧倒的なコミュ力もない。
才人の様にルイズに仕える事も無い。
派手な演出や描写はないが、味わい深い何かがこの作品にはある。
大人でも楽しんでもらえるのではなかろうか。